スポンサード リンク

【PR】

  

Posted by TI-DA at

生活習慣病とがん

がんは、生活習慣と関係が深く、ライフスタイルを変えることでがんの発症率を抑えられる可能性があります。喫煙者は喫煙を止めたときから肺がんその他のがんの発症の可能性が低くなることが報告されていますし、また、過剰塩分と胃がんの関係、過剰脂肪分と大腸がんの関係を始め、ビタミンCとがん、βカロチンとがん、抗酸化物質とがんなど、生活習慣病とも関連する分野で、様々な研究がなされてきました。中には、ビタミンCががん予防に有効とされるデータが否定されたり、喫煙者がβカロチンを摂取するとかえってがんになる率を高める、緑茶はがん予防には無効などの消極的な報告もあるものの、がんは食生活によって予防することが可能な場合があります。

生活習慣病としてのがんを考える場合、まずがんを予防する食品をライフスタイルの中心に置きます。ファイトケミカルという植物由来の化学物質群が現在注目され各国で研究が続けられています。特に、以下の植物にはがん予防の効果が期待されています。ブロッコリー、キャベツ、カリフラワー、トマト、蕎麦、パセリ、きゅうり、大豆、ナス、ピーマン、にんにく、玉ねぎ、パイナップル、かぼちゃ、メロン、苺、にんじん、セロリ、柑橘類、穀類、こしょう、ういきょう。

上記の食品類には、米国の対がん効果のある食品群の調査研究で明らかにされたものと重複するものが多く、その点極めて客観性が強いといえるでしょう。日常の食生活にぜひ取り入れていきたいものです。  


Posted by 夏国 at 10:09

生活習慣病と子供

成人に至るまでに生活習慣病の予備群に、あるいは、プレ予備群に入る可能性がある子供が増加しています。東京都では、生活習慣病の何らかの危険因子を有する子供が40%を超えているという報告があります。危険因子とまではいかなくとも、同様のライフスタイルを取り続けていけば、早晩予備群に入る可能性があり得る子供が、ほとんどでしょう。

ところで、成人になった時に、子供の頃のライフスタイルが原因で、生活習慣病になる可能性が高い場合、生活習慣病として治療及び管理しなければならないその子供を小児生活習慣病者と呼んでいます。小児生活習慣病者は、その潜在的な小児人口を入れれば、かなりの数に上ると考えられます。

厚生労働省の小児生活習慣病の分類では、第1群が、病気が顕在化している者、第2群が、潜在的な病態にある者、そして第3群が、何らかの危険因子を保有している者、となっています。いずれにしても、塾やテレビゲームがライフスタイルの中に組み込まれた結果、運動不足になりがちなこと、スナック菓子やファーストフードが主食を駆逐していること、夜更かしの習慣がついていることなどが、主たる原因となっています。

子供の健康を守ることが成人の健康を守ることにつながっていく。小児生活習慣病は、まさしく名実共に成人病から生活習慣病への完全な移行を示すものです。子供たちの将来を見据えたライフスタイルの改善策を早急に検討すべき地点に、今、私たちは立っているのです。  


Posted by 夏国 at 09:53

生活習慣病チェック

生活習慣病は、自分でも気づかないうちに発症またはその予備群に入っている場合が多いものです。従って、健診以外に、生活習慣病のチェックをしておきたいものです。以下、代表的な病気に関してチェック項目を上げておきます。

高血圧症
①運動不足である。
②理想体重を10%以上超過している。
③塩分の多いものが好きである。
④動物性脂肪をよく摂る。
⑤両親や兄弟に罹患者がいる。
⑥ストレスの多い環境にいる。
⑦ヘビースモーカーである。
⑧アルコールを毎日3合以上飲んでいる。
⑨60歳以上である。

胃ガン
①40歳を超えて一度も胃の検査を受けたことがない。
②高血圧症の③に同じ。
③高血圧症の⑥に同じ。
④高血圧症の⑦に同じ。
⑤熱い飲食物をよく食べる。
⑥早食い、大食いである。
⑦焦げがついたものをよく食べる。
⑧緑黄色野菜を食べる期待が少ない。
⑨胃の不快感が続く。

糖尿病
①40歳以上である。
②高血圧症の②に同じ。
③グルメで過食の傾向がある。
④高血圧症の⑤に同じ。
⑤高血圧症の①に同じ。
⑥よく喉が乾く。
⑦頻尿気味である。
⑧手足のしびれ、痛みがある。
⑨しつこい水虫がある。
⑩下痢や便秘が続く。

心臓病
①男性である。
②高血圧症の②に同じ。
③高血圧症の④に同じ。
④高血圧症の⑦に同じ。
⑤血圧が高い。
⑥糖尿病の気がある。
⑦家系に心筋梗塞や狭心症の者が複数いる。
⑧動悸、息切れすることが多い。
⑨高血圧症の⑥に同じ。

脳卒中
①糖尿病の①に同じ。
②心臓病の⑤に同じ。
③高血圧症の③に同じ。
④高血圧症の⑥に同じ。
⑤高血圧症の⑦に同じ。
⑥糖尿病の⑧に同じ。
⑦心臓病の⑥に同じ。

以上、主要な生活習慣病のチェックリストには、重複チェック項目が多い。生活習慣病の予防には、まずこれらの重複チェック項目から注意することがよいでしょう。  


Posted by 夏国 at 10:07

生活習慣病と資格

ホリスティック医学とは、対症療法を主たる治療とする西洋医学と対比された、人の自然治癒力を全面に押し出した療法をひとくくりにした表現です。したがって、ホリスティック医療という完結された特定の医療法があるわけではありません。西洋医学も考慮に入れた上で、病態に関して、複合的な戦略で、特定の患者にマッチした療法で処方していくのです。

多くの医師で構成された、そのホリスティック協会が認定する、生活習慣病者をサポートするための資格、それが生活習慣病予防士及び生活習慣病予防指導士です。

生活習慣病予防士は、主として自分の身近な者の生活習慣をサポート指導することを目的とする一方、生活習慣病予防習慣士は、地域や会社の職場環境など広範囲なところで、サポート指導することに加えて、大学、短大及び専門学校などの教育機関で授業を運営することを目的とします。

生活習慣病は、段階的な病態の悪化が、ライフスタイルに依拠しながら起こってくることから、医療機関にかかる前に食い止めることが可能です。そして、個人のライフスタイルというものを観察しやすい立場にいる者としては、家族関係、知人関係にある者に、改善指導のできる資格を持たせることがもっとも手っ取り早い。それに続いて、地域社会や職場を対象にした改善指導ができる資格を用意することも必要となります。

生活改善指導は、医療行為ではないので、資格化することが可能となります。今後、これらの資格取得の活躍が大いに期待されるところです。  


Posted by 夏国 at 11:01

生活習慣病と健診

平成20年4月から、生活習慣病、特にメタボリックシンドロームなどに該当する人、または、その予備群に対しての保健指導を徹底するために、健診・保健指導の仕組みが変わります。

厚生労働省が平成17年において、国民の生活習慣病の実態調査の中間報告結果をみますと、生活習慣病の、特に予備群への保健指導がうまくいっていないこと、生活習慣病の国の施策が不十分などが原因で、糖尿病者や肥満人口の増加していることが分かります。

そこで、国の医療制度の改革として、平成20年4月から、高齢者の医療の確保に関する法律により、医療保険者に対して、生活習慣病に関する健診結果で、その疑いのある人に対して、保健指導が義務づけられることになりました。また、国の目標として、平成27年までに、生活習慣病を25%減少させることにしています。

つまり、今までの生活習慣病に対しての健診のあり方が、二次的なものであったことを反省するとともに、今後は、より生活習慣病を全面に押し出した健診にすることを国として宣言したのです。そして、より実効性を持たせるために、健診実施を市町村に委任していたこれまでの健診体制を、医療保険者、つまり医者などの医療従事者にシフトすることになっています。

生活習慣病に対する国の施策に、具体性と実効性が出てきたことは、評価できることでしょう。健診が今後ますます私たちの身近な存在になることは歓迎すべきことです。  


Posted by 夏国 at 10:03

生活習慣病とグリコーゲン代謝

肝臓は、吸収した栄養素を、素材として合成したり、貯蔵したり、そして必要に応じて消費します。これを肝臓の物質代謝と呼んでいます。例えば、栄養素の1つであるブドウ糖は、グリコーゲンに変えられて肝臓に蓄えられます。肝臓の中は約100gのブドウ糖がグリコーゲンとして蓄えられており、必要に応じて、グリコーゲンは再度ブドウ糖に変換されて血液中へ放出されます。余剰のグリコーゲンは、脂肪に変えられて、皮下脂肪として蓄えられます。これがグリコーゲン代謝です。

さて、グリコーゲンが分解されてブドウ糖になると、これは私たちのエネルギーとして使われます。

こうして見てくると、生活習慣病との関係がよく分かります。つまり、余剰のカロリーを摂取することが生活習慣病の1つの原因になるということです。

しかし、余剰のカロリーとなっているかどうかという判断は、正確には面倒なカロリー計算を食事内容ごとにやる必要があります。カロリー計算を実際にやってみると分かるのですが、思いの外少ない食事内容でカロリーオーバーしている場合が多いものです。また、同じカロリーを有するものでも食材によって、吸収しやすさ、吸収した後のエンジン変換効率も異なっています。

グリコーゲン代謝効率を考えながら食事内容を考える場合、グリセミック指数などを利用して食生活を管理することで、生活習慣病を予防することが可能です。  


Posted by 夏国 at 10:03

生活習慣病とメタボリックシンドローム

厚生労働省の、メタボリックシンドロームの認定基準は、平成17年国民健康・栄養調査によれば、腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上で、血中脂質、血圧、血糖のうち、2つ以上が基準値を上回っているか、もしくは1つが基準値を上回っているかで分けています。そして、2つ以上が基準値を上回っている場合は、メタボリックシンドロームが強く疑われる人で、他方、1つが基準値を上回っている場合が、その予備群とされています。

さて、その基準値ですが、血中脂質に関しては、HDLコレステロールが40mg未満かどうかを基準とし、血圧に関しては、収縮期血圧130mmHg、拡張期血圧85mmHgを、血糖に関しては、ヘモグロビンA1c5.5%以上をそれぞれ基準値としています。なお、HDLコレステロールは、LDLコレステロールと対比されて善玉コレステロールと呼ばれており、余分なコレステロールが体内に沈着するのを防ぐ役割を持っています。つまり、沈着する方のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の数値よりも、排除する方のHDLコレステロールの数値を基準にするのは、メタボリックシンドロームの予防に重点が置かれているためです。

また、厚生労働省の厳格な基準値とは別に簡易に、メタボリックシンドロームか否かを判断する1つの目安として、体重を身長の二乗で割って、出た数値が25以上だと、メタボリックシンドロームを疑うという方法があります。かなり大まかな基準ですが、簡単な目安として利用されています。

生活習慣病としてのメタボリックシンドロームは、現代の贅沢病として揶揄されることが多いのですが、基本的には大病への警鐘として今後も重要な地位を占めていくことでしょう。  


Posted by 夏国 at 09:10

生活習慣病の統計

平成17年度の厚生労働省の統計を、生活習慣病に関するものに限って広い、コメントを付してみましょう

厚生労働省の平成17年国民健康・栄養調査の概要によると、喫煙者の数が前年に比べ減少していることが分かります。常習喫煙者のうち、男性の割合は40%を切り、女性は11%となっています。性別年齢層別にみますと、30代男性が54%でもっとも喫煙率が高く、その後20男性の49%、40代男性の44%と続きます。一方、女性の喫煙者では、男性と同じく30代が19%で最も高く、僅差で20代が19%弱と続きます。この統計データから、男女とも30代の喫煙率が最も高くなっていることが分かりますが、ストレス社会で最もストレスを受けているのがこの年齢層だといえるでしょう。また、この年齢層は、将来の肺ガン予備群となる可能性が高いといえます。

厚生労働省の同統計データによると、メタボリック症候群が特に強く疑われる人は、20代以上の男性で22%、女性で10%、予備群では、男性23%、女性9%弱となっています。年齢別では40代以上ではさらに増加して、強く疑われる人が男性で25%強、女性で10%、予備群は男女とも強く疑われる人の数値にほぼ等しくなっています。男性では2人に1人、女性では5人に1人が、メタボリック症候群が強く疑われるか、予備群ということになります。国民全体でみると、40〜74歳の統計データから、メタボリック症候群が強く疑われる人は推計で約920万人、予備群が推計で約980万人、総計1900万人となっています。  


Posted by 夏国 at 11:02

生活習慣病と厚生労働省

平成17年度における厚生労働省発表による医療費の概況をみると、国民医療費は全体で33兆でした。これは、前年度に比べ僅かに増加した数値です。生活習慣病の各種疾患における医療費の、国民医療費全体の中に占める割合を以下示してみましょう。

歯周病を含む歯科診療医療費は約6%で前年度より増加。糖尿病は約3%で前年度よりやや増加。大腸ガンや肺扁平上皮ガンが含まれる悪性新生物では約6%で前年度より増加。慢性気管支炎や肺気腫に関する医療費は約3%で前年度比では横ばい。心筋梗塞が含まれる虚血性心疾患の医療費は3%未満で前年度より減少。高血圧性疾患の医療費は6%弱で減少。脳血管疾患は6%弱で減少。

厚生労働省の以上の発表内容を見る限りでは、糖尿病やガンが増え、他方、呼吸器系や循環器系、脳では横ばいまたは減少していることが分かります。このことは、厚生労働省を中心とした、禁煙運動やライフスタイルの改善の呼びかけ、また、メタボリック症候群対策といった国の保健施策がある程度効を奏した形となっています。また、昨今のメディアの過剰な健康番組が健康ブームを引き起こしているとみることもできます。

厚生労働省の施策の効果は出始めたばかりですが、平成20年度からの新しい施策をも視野に入れながら、今後の国民医療費と、それに占める生活習慣病に関する医療費の推移からは目が離せないところです。  


Posted by 夏国 at 09:10

生活習慣病と食事

日本人は欧米人に比べると肥満と言われる人は少ないようです。少なくとも、欧米のような、肥満の程度が術死率を上げるほどの深刻な状況には、日本はまだなっていません。欧米に比べ、日本は手術の腕が高いというデータがあります。しかし、実際に、一流とされている日本の医師が欧米人の手術を行ってみた結果では、欧米の医師と日本の医師で、先のデータを裏付ける結果は残念ながら出ませんでした。これは、欧米人の肥満体の手術が、内臓脂肪が邪魔をして、適切な処置ができなかったことに起因しています。生活習慣病において、こと肥満に関しては、欧米は日本より深刻だという証拠でしょうか。

さて、生活習慣病は、基本的には、不良な食事による慢性疾患です。飲酒も広義の不良な食事に含めて考えると、運動不足と喫煙を合わせて3種類が生活習慣病の要因と言えます。ただし、運動不足や喫煙による病気の発現を、良好な食事内容が、ある程度抑えることが可能だという点では、生活習慣病の基本はやなり食事内容とみてよいでしょう。例えば、喫煙で体内のビタミンC量は減少しますが、これは錠剤一粒で解決されます。また、抗がん効果の大きな食事内容で、喫煙由来のガンの発症を抑えることができるかもしれません。また、運動不足においては肥満の一因となるわけですが、代謝系のビタミンである、ビタミンB群を摂取することでエネルギー代謝の効率化が図れます。ビタミンB1は糖質をエネルギーに、ビタミンB2は脂質をエネルギーに、それぞれ変える場合に働きます。

食事内容をすべてに先立って良好なものにすることこそ、健康の第一歩なのです。  


Posted by 夏国 at 20:02

生活習慣病と肥満

肥満には、先天的なものと後天的なものがあります。前者は、肥満を司る肥満遺伝子の発現の活性化によるもので、遺伝的に太りやすい体質となることが原因です。従って、ライフスタイルの改善による劇的な効果は見込めません。他方、後者は、不良な生活習慣が原因で生じたもので、生活習慣病の範疇に入るものです。従って、こちらの場合には、ライフスタイルの改善によって劇的な効果が望めます。以下は、生活習慣病としての肥満に焦点を当ててお話します。

肥満は、通常の場合、摂取するカロリーが消費エネルギーを超えることが常態化した場合に発生します。そこで、肥満を抑えるために、摂取カロリーを極端に抑えるダイエットに臨む人がでてきます。しかし、摂取カロリーを抑えることが常態化すると、身体はその摂取カロリーで身体機能を維持するために基礎代謝を低めてしまいます。その結果、当初、劇的な効果があったダイエットが、ある段階から、効果がなくなってしまいます。さらに、少し量を増やしただけで、以前と同じ肥満体に戻ってしまう場合があります。いわゆる、リバウンド効果です。また、極端なダイエットは、微量栄養素であるビタミンやミネラルの不足を生じさせ、生活習慣病以外の病気に掛かる率を高めます。

結局、生活習慣病としての肥満をなおすためには、摂取カロリー以上のエネルギーを消費することで、まずは糖質を燃やし、続けて脂質を燃やしいく他ないようです。明日から、少し体を動かすことを考えてみましょう。  


Posted by 夏国 at 09:04

生活習慣病の予防

生活習慣病の予防は、2つの側面から考えることができます。まず生活習慣病になりうる原因を消極的になくしてしまうという側面から考えられます。この側面からは、糖質や脂質を過度に摂取しない、喫煙を控える、あるいは禁煙にする、飲酒の回数や量を抑えるなどを予防として考えることができます。2つ目に、生活習慣病と対局にあるライフスタイルを積極的に作る、という側面からその予防を考えることができます。こちらの側面からは、食生活の改善として、主食である白米を、無農薬有機農法で栽培された、分付き米や胚芽米、玄米に変える、無農薬有機栽培の野菜果物類や穀類、豆類を中心にした食事構成にする、獣肉を控えて魚肉特に青背魚を食べる習慣をつけることが上げられます。さらに、追加的に、総合ビタミン・ミネラル剤及び様々な乳酸菌を摂取することで、食生活のバランスをより効果的なものにすることができます。特に、ビタミン・ミネラル剤を選択する場合には、賦形薬などでコーティングされていない、天然物から製造されたもので、抗酸化力の強い、ビタミンC、ビタミンE、セレニウムが入っているものを選択することが大切です。

他方、運動は有酸素運動を中心にし、安価で、習慣化し易いものを選択しましょう。その代表格が、ウォーキングです。できれば何持たず、着地を足のかかとから入り、つま先で蹴って足早に先に進むよう心掛けます。

やってはいけないことをまず排除し、やるべきことを習慣化していく、この二段階構成で、生活習慣病を予防しましょう。  


Posted by 夏国 at 10:15

生活習慣病の種類

医食同源とは、食をうまく使えば医薬の代わりとなりうることを表現した成語ですが、他方で、医薬に副作用や毒薬に匹敵するようなものがあるように、食はその内容や食べ方次第ではかえって病気の源になり得ます。その場合、食と病気は、いわば「病食同源」の関係になります。

さて、この「病食同源」ですが、生活習慣病の多くは、この関係から生じています。成人型の糖尿病は、糖質過多の食事内容が、運動不足やその他の要因と相俟って招来します。また、脂質過多の食事内容の習慣化は、動脈硬化などの循環器系の病気や高脂血症、大腸ガンの直接ないし間接的原因となっています。肥満、メタボリックシンドローム、高血圧など重篤な病因の引き金となりうる体の危険信号が出たら、食事の内容を根本から見直す必要があります。

また、喫煙は、呼吸器系の疾患、例えば慢性気管支炎、肺気腫、肺ガンなどを直接または間接的に誘発させます。さらに、循環器系の疾患の原因にもなっています。

大量な飲酒の習慣化は、肥満やアルコール性肝炎、脂肪肝の直接的な原因となっています。

いずれにしても、生活習慣病の場合は、病気が発現するまでにある程度の時間を必要とします。その期間においては、健康診断の結果で、病気の兆候を読み取り、病気が発現することを食い止めるライフスタイルを構築することが、転ばぬ先の杖となることを忘れないでいたいものです。  


Posted by 夏国 at 09:54

生活習慣病の原因

生活習慣病は、食生活、運転不足、喫煙、飲酒など通常の生活行動が、負の局面で常態化することで、健康に支障を来す一連の病気群を指します。以下では、一連の病気の原因を素描してみたいと思います。

まず食生活が原因となる場合をみましょう。食生活の基本は言うまでもなくバランスのとれた内容の食事を、定時に摂取することです。具体的には、タンパク質、糖質、脂質、ビタミン、ミネラル、繊維質をバランスよく摂取することです。しかし、現代の食生活のバランスを考えるに当たっては、季節野菜が年間を通じて出荷されるなど、自然栽培から外れた栽培法で育った野菜や、合成添加物含有加工食品、ホルモン剤残留の食肉類、ポストハーベストが問題視される輸入品、残留農薬野菜や米など、バランスよく摂取しても適切な量のビタミンやミネラルがとれない上、バランスよく有害物まで摂取してしまうことから、通り一遍の栄養学の問題から、安全な食品の問題にシフトしてとらえる必要があります。

次に、運転不足。慢性的な運転不足が肥満体を作ります。生活習慣病を惹起するのは、特に内臓脂肪です。食生活の偏向と運転不足から、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)が問題視されてきました。

百種類を超える発ガン物質を包含するタバコ。これは触れるまでもないでしょう。

少量のアルコールは血行をよくし、快眠を保証してくれます。しかし、アルコールを薬として微量飲用にとどめさせるのは、特に健常者には難しいでしょう。酒に含まれる過剰糖分は中性脂肪になります。  


Posted by 夏国 at 10:10

生活習慣病の定義

平成8年12月、従来の成人病が、生活習慣病という呼称に変わりました。これは単に呼び名の変化にとどまらず、成人病の定義が、加齢に伴って生じることに重きを置くのに対して、生活習慣病のそれは、ライフスタイルの乱れに重きを置く点で異なっています。

確かに、加齢に伴って、病気になる確率は高くなります。しかし、加齢が直接の原因になるのは、細胞分裂の際のDNAの転写ミスのような、純粋な生物学的ミスによって引き起こされたガンなどに限られることに鑑みますと、成人病の多くは、食生活の内容や運転不足、喫煙、飲酒のような、ライフスタイル上の生活習慣に関連した病気といえます。また、主として成人以降の病気であったものが食生活の変容で低年齢化してきたことから、成人病の定義を拡張する必要が出てきました。そこで、成人病のような、広範な病気をその定義に含めるとともに、年齢域を成人に絞らず、しかも病気の原因が名称に乗るように、従来の成人病を再定義したのが、生活習慣病ということになります。

ところで、人間が最適な健康を維持し続けていくためには、循環器系、神経系、免疫系、ホルモン系が常に最適な状態に置かれている必要があります。どの系がバランスを崩しても、最悪、病気として発現してしまいます。そして、病気の発現は、実は、習慣化された生活風景以外でも起こり得ます。それが、現代の高度ストレス社会から招来する病気です。従って、個人的には、生活習慣に加えて、病気の原因となりうる生活環境をも取り入れた上で、再再定義して、ライフスタイル病と呼ぶ方が、現代においては、よりしっくりくるように思われます。  


Posted by 夏国 at 20:54